こんにちわ(‘ω’)ノゆとりPTです。
先日、このようなTwitterが流れてきました。
朗報!
自宅療養悲劇解消を目指し病院経営者の友人と都内の50床のリハ病院を丸ごとコロナ専用にチェンジする構想.現入院患者は他院紹介/宿泊療養へ.日中は今の常勤医が,問題の夜間帯は週7日慈恵の外科から派遣.これがモデルケースとなれば日本には数多くの中小/リハ病院があるので中等症治療の切り札に https://t.co/upzruBvptP— 大木隆生 Takao Ohki, MD (@Ohki_TakaoMD) September 1, 2021
要約すると、、
ここで疑問が生じます。
石川島記念病院は回復期リハビリテーション病院として多くの療法士たちが働いています。
このような組織編制が行なわれた場合、リハビリ職種はどうなってしますのでしょうか?
今回は、リハ病院がコロナ専用病院になると療法士はどうなるのか?を解説します。
リハ病院がコロナ専用病院になると療法士はどうなるの?
問題➀コロナ専門病院ではリハビリ職は活躍できない
活躍できない理由
今回の例を見てみると、コロナ専門病院として生まれ変わり、
新型コロナウイルス感染症の軽症者・中等症の患者を受け入れることになりました。
新型コロナウイルス患者へのリハビリテーションとして、呼吸リハビリテーションやポジショニング等で活躍できるように思えます。
また、労作時呼吸困難などのコロナ罹患後の後遺症に対してもリハビリは活躍できますが、
ベッドを空けて次々と患者を受け入れる必要があるため容態が落ち着いた患者は連携施設等に転院してしまいます。
そして、感染予防・クラスター発生防止のためリハビリの提供は最小限に抑制され、
またリハビリを行なう療法士も人員が制限されます。
これらの理由から、そもそもコロナ専門病院ではリハビリ職が活躍できる場が少なく、多くの人員を必要としていません。
問題➁余った療法士はどこへ行く?
回復期リハビリテーション病院は、リハビリテーション職種であるPT・OT・STが一番多く在籍しています。
リハ病院➡コロナ専門病院化の場合多くは、
そのためコロナ専門病院化する医療機関は、民間の大規模なグループ病院が基本です。
今回の例では、健育会グループは、主に東日本を中心に9病院・2クリニック・12介護施設・53介護事業所を有する医療法人グループです。
そのため、回復期リハビリテーション病院に勤務していた療法士達は異動という形になるはずです。
しかし、住んでいる地域や系列医療機関・施設の場所によっては通勤が困難になる場合があり、
その場合は退職し転職も視野に入れなければいけません。
今回の例で考えると、同じ首都圏に系列病院・施設が密集しています。(下図参照)
問題➂着想からわずか3週間で実現のスピード決定
行動力としては素晴らしく評価されるべきだと思います。
しかし、このスピード決定の裏には上記の異動などのスタッフへの通達が突然発表されるという問題が隠れています。
「来月から」や「再来月から」など急遽発表されるのです。
問題➃リハビリよりもコロナ対応の方が病院が儲かる
なぜリハ病院をコロナ専門病院化するのでしょうか?
この病院のHPでは、リハビリ単位数を公開しており、患者1人当たり8.68単位/日のリハビリが実施されています。(全国平均6.4単位)
そして、コロナ専門病院として営業を再開すると、手術や外来の減少で前年度決算でおおよそ医業収益10-20%減が見込まれます。
しかし実際は、多くの医療機関では国からのコロナ補助金で多くの医療機関が最高収益を上げています。
つまり、療法士を使いリハビリテーションを行なうよりも、コロナ対応する方が病院にとって利益になるということです。
まとめ
今後も同様に、これらをモデルケースにしたリハ病院のコロナ専門病院化があるかも知れません。
注意すべきは、感染拡大が著しい首都圏や名古屋、大阪の大規模医療法人グループに所属する療法士です。
もし、「来月から当院はコロナ専門病院になります。貴方は異動です。」と言われたら?
潔く異動を受け入れるか、新たな職場を見つけるかを決めておかなければなりません。
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