こんにちわ(‘ω’)ノゆとりPTです。
療法士を始めとする療法士の平均昇給額を知っていますか?
現在、医療機関を含む中小企業勤務のサラリーマンの昇給額は思っているよりも低い傾向にあります。
今回は、療法士を含む医療従事者の平均昇給額と我々がやっていくべき将来に向けての対応策を解説します。
療法士の平均昇給額の悲惨な現実!!【昇給額<投資リターン】
医療従事者の職種別の平均昇給額
表1は病院給与勤務条件実態調査(2015年)による病院の職種別の平均昇給額です。
リハビリ職種は医療技術職に当たるため全国平均の昇給額は病院でも4,819円前後です。
自身が勤務する医療機関の昇給と比較して妥当な額かどうかがわかるため、一つの目安としていただくと良いと思います。
因みに、
2020年6月に日本経済団体連合会が公表した中小企業の昇給額は総平均で4371円です。
東証一部上場の大手企業でも、平均昇給額は8,235円です。【経団連発表「2015年春闘の大手企業業種別妥結結果の最終集計」より】
表1
職種 | 昇給額 |
看護師 | 4,272円 |
准看護師 | 2,825円 |
医療技術職 | 4,819円 |
事務員 | 4,284円 |
看護補助員 | 3,390円 |
引用:病院給与勤務条件実態調査(2015年)
※私的病院計(精神病院含む)の本給定昇部分を表示(ベア・手当等の賃上げ分を除く)
定額昇給では思うように賃金が上がらない
多くの病院では、定額昇給が採用されています。
昇給のタイミングは各々差はありますが、年1回(4月)などが多いはずです。
「全員一律で3,000円上がる」という医療機関は少なく、評価に応じた昇給額を設定し、人事評価で働きぶりに応じた昇給を行なわれています。
しかし、その人事評価はブラックボックスになっていることが多く、上司の意向に沿わなければマイナス評価を食らうこともあり透明性がありません。
医療従事者は昇給面でも不利
医療従事者の平均昇給額を見ても年間4,000円前後、年収ベースで考えると48,000円増加する程度です。
例えば、年収400万円の理学療法士の場合の年収上昇率はたったの1.2%にしか過ぎません。
更に定期昇給であれば1年目も2年目も年間48,000円ずつしか増加しないため、長く勤めても思うように収入は増えません。
また、医療従事者特有の制約もあります。
新卒のセラピストが患者さんのリハビリを行う場合も、経験年数20年のセラピストが患者さんにリハビリを行う場合も、診療報酬は同額のため医療機関への収入は変わりません。
医療機関側からしても、業績や収入UPの見込みがないのに昇給を行ない無駄に人件費を高くしたくないというのが本音でしょう。
昇給よりも資格手当を増やすべし
昇給は多くの場合、年1回(4月)だけです。
しかし、資格手当は業務に活かせる資格を取得したスタッフに対し、勤務先が支給する現金手当の福利厚生です。
そのため資格取得を行ない勤務先に申請することで資格手当が給与に加算されます。
ここで注意すべきことは、勤務先がどの資格に対して資格手当を支給しているのかを予め就業規則等で確認しておかなければなりません。
リハビリ職種の場合、協会の認定資格や三学会合同呼吸療法認定士、心臓リハビリテーション指導士などが当てはまります。
自己のスキルアップと将来の転職への準備も一石二鳥で行えるため非常におすすめです。
昇給を待つより投資をするべき
療法士を始めとする医療従事者は、昇給をただ待つよりも投資を行なうべきです。
その理由に、フランスの経済学者トマ・ピケティ氏の研究が挙げられます。
具体的に言うと、
前述した年収400万円の理学療法士の場合の年収増加率はたったの1.2%に対して、
アメリカの代表的な上位500銘柄で構成するS&P500の過去20年の運用成績は7.94%であり、
年収の増加率よりも投資リターンの方が圧倒的に高く、資産が増えるスピードに差があるということです。
もちろん、2000年にITバブル、2008年のリーマンショックを含んでの投資リターンです。
いかに昇給を待っているだけでは遅いかがわかります。
療法士を始めとする医療従事者は、投資を始めるべきであり、やる/やらないの差が資本主義の格差社会を広げているのです。
まとめ
病院給与勤務条件実態調査(2015年)による病院の職種別の平均昇給額は医療技術職の場合、4,819円でした。
平均年収400万円の理学療法士に当てはめると年収の増加率は1.2%です。
賃金上昇率よりも投資リターンが圧倒的に高く、昇給を待つよりも医療従事者は、投資を始めた方がよいと判断できます。
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