兵庫県明石市で“5つの無料化”を成し遂げた泉房穂市長がSNSでも有名になっています。
功績は上記だけに留まらず、人口や税収も増加。その辣腕には全国からも賞賛の嵐が寄せられている現状です。
では、実際にこの明石市モデルの“5つの無料化”で一体いくらぐらいの費用がお得になり家計が楽になるのでしょうか?
今回は、疑問に思った『明石市の5つの無料対策って一体いくらぐらいお得なの?』を解説します。
明石市の5つの無料対策って一体いくらぐらいお得なの?
明石市独自の5つの無料化
明石市独自の無料化は以下の5つです。いずれも所得制限なし・自己負担なしで受けられるサービスとなっています。
①医療費高校生まで完全無料
明石市の医療費無料化は高校3年生までで、所得制限もありません。シンプルで長い安心が明石市にはあります。
また、病院代・薬代・市街の病院でも全て無料になります。
ではいくらぐらいお得になるのでしょうか?
厚生労働省は、毎年、国民医療費の状況を公表しています。その中に、年齢区分別の医療費をまとめた統計が示されています。
0~4歳の生後5年間で、100万円を超える医療費がかかります。
この時期は、病気やケガで医療費がかさみやすいものとみられます。
その後、年齢が進むと、医療費は減少していきます。
15~19歳は、生涯で医療費が最も少額となります。
厚生労働省の「平成30年度医療保険に関する基礎資料」の「年齢階級別1人当たり医療費」によると、0〜4歳児の入院費は平均90,416円です。

0~4歳の生後5年間の医療費が一番お金がかかるねえ

そうとは限りません。自己負担額はもっと安い可能性もあります。
この理由としては、以下の利用があるためです。
医療費は通常3割負担ですが、未就学児の場合は2割負担で済みます。
高額療養費制度は医療費が年収から算出した医療費の上限額を超えた場合に、超過分を負担してくれる制度です。
それに加え各自治体の乳幼児医療助成制度を利用したことで、入院費の自己負担を抑えてくれます。
つまり、18歳以下を無料にする前から元々手厚い補償が受けることができたのです。
自己負担額でみると、そこまでお得感はないかも知れません。
②給食費中学生は完全無料
保護者が負担する学校給食費を市が補助することで無償化するものです。
明石市立中学校及び明石市立養護学校(中学部)に在籍する生徒が対象です。
どれくらいお得になるのかというと、
小学校の給食は一人あたり月額4,340円であり、将来的には小学校給食の無償化も検討しているとのことです。
③保育料第2子以降の全員完全無料
2人目から保育料無料となります。
子どもが多い世帯にとって、2人目以降の保育所・幼稚園の保育料無料化は大幅な負担減となります。
しかも、保育所・幼稚園・市外の施設も無料となります。
厚生労働省の「地域児童福祉事業等調査」によると、認可保育園の保育料の月額平均は21,138円です。
認可外保育園の月額費用平均は約4万円です。
地域児童福祉事業等調査では、認可外保育園の月額保育料は3万円以上5万円未満の割合が最も多く、全体の半数近くを占めています。
事業所内保育施設とベビーホテル、ベビーシッター事業者を除いて認可外保育園の保育料を算出したところ、月額平均は42,080円でした。
つまり、明石市の場合、第2子の0歳~2歳までの保育料、約48万円~約96万円がお得になっているということです。
④公共施設の入場料利用料無料
明石市では、以下の公共施設の入場料が無料となっています。
元々公共施設の利用料は安いため、ちょっとだけお得ですね。
⑤おむつ満1歳まで無料(宅配可能)
市の研修を受けた配達員が、毎月おむつや子育て用品をご自宅にお届け。その際、育児の不安や悩みを聴いたり、役立つ情報をお伝えします。
ベネッセ教育情報サイトのアンケートによると1ヶ月のおむつ代の平均おむつ代は月額2,000円~3,000円となっています。
つまり、27,000円相当がお得になっている計算です。
まとめ
5つの無料化がどの程度お得なのかを検証いたしました。
どの制度もめちゃくちゃお得!というわけではありませんが、
支出の多い子育て世帯にとってはありがたいことは間違いありません。
また、制度の特徴として所得制限・自己負担なしのシンプルさが市民の理解を得ていることに繋がっています。
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