「給与が少ないのに一人暮らしの家賃が高い」
「家賃を引いたら自由に使えるお金が少ししかない」
1人暮らしの社会人は常に金欠です。しかし、医療従事者にはその大きな支出である住居費を安く抑える方法があります。
それはズバリ「社員寮」に住むことです。
特に安月給の理学療法士・作業療法士にとっては社員寮ってありがたい存在です。若いうちは寮で節約し貯蓄にお金を回しておきたいですね。
今回は社員寮に住むメリット・デメリットを解説します。
医療従事者が社員寮で暮らすメリット・デメリット
メリット①初期費用が掛からない
一般的に、就職や転職をして一人暮らしをする場合は、賃貸物件を借りる際に初期費用がかかります。
たとえば、退去時に部屋を入居前の状態に戻すための費用である「敷金」や入居する物件の大家に渡す「礼金」、不動産屋や仲介会社に支払う仲介手数料などです。
医療機関などの社員寮に入居する場合、敷金や礼金、仲介手数料などの初期費用がかからないところがほとんどです。
また、医療機関によっては職員寮にカーテンなどの家具やテレビや冷蔵庫、洗濯機などの基本的な家電が備え付いていることもあります。
この場合、社員寮に入るための費用は、ほとんどかかりません。
メリット②家賃が節約できる
給与の3分の1が目安といわれている賃貸住宅の家賃。
社員にとって、家賃負担が軽減できる社宅や職員寮制度は、経済的なメリットが大きい福利厚生と言えます。
社員寮はとにかく家賃が安いことが魅力の1つです。
社員寮の家賃は、会社によって寮の広さや設備などが異なりますので金額も変わります。
平均的な家賃相場は、自分で借りる家賃の20~50%だといわれています。
また、医療機関等の社員寮の場合は、水道代などの一部光熱費を病院側が負担してくれるところや、家賃に光熱費がすべて含まれるところも多いです。
一般財団法人「独身寮・社宅に関する実態調査」によると、独身寮の家賃平均は1万1302円となっています。
一般的な社員寮は決められた場所に住みますが、借り上げ住宅を用意して社員に提供する医療機関も増えています。
病院側が用意した物件のなかから選べるため、選択肢があると評判です。
借り入れ住宅の場合も社員が家賃の20~60%を負担する場合が多く、平均家賃相場は1万2181円となっています。
メリット③勤務先から近い
社員寮で暮らすメリットの1つとして職場から近いという点が挙げられます。
電車通勤をすることもありませんし、出勤時間のギリギリまで家にいることができます。
毎日の満員電車に乗る必要もなくなるため、身体的なストレスも軽減することができます。
では次にデメリットを見ていきましょう。
デメリット①入居条件がある場合が多い
社員寮に入居するためには、以下の条件をクリアしなければ入居できない場合があります。
年齢では、「30歳まで」が社有42.6%、借り上げ41.9%と最も多く、次に「35歳まで」が同
じく26.5%、24.3%と続きます。
入居年数では、「5年まで」(社有30.6%、借り上げ25.0%)や「10年まで」(同25.0%、27.8%)とするところが多くなっています。
通勤時間では1時間30分以上や2時間以上が多くの場合、入居条件となっています。
デメリット②部屋が狭い可能性がある
独身社員が入居する借り上げ社宅・社員寮は、ワンルームや1K、1DKの間取りで、居室の広さが6畳~8畳(10㎡~14㎡)の物件が一般的です。
間取りについて、社有では「1R」が72.2%と最も多く「1K」が21.5%でこれに次ぎ、この2者で9割以上を占めています。
一方、借り上げでは、社有ほど「1R」の割合は高くなく、40.0%と半数に満たない。その分、「1K」、「1DK」がそれぞれ32.2%、25.6%見られます。
デメリット③仕事とプライベートの区切りがなくなりやすい
社員寮では仕事とプライベートが分けにくいというデメリットがあります。
住民はすべて同じ医療機関で働いている人たちです。
常に気を使いながら生活を行わなければならないようです。また、休みの日においても会社の人と会う確率が非常に高いです。
社員寮に住んでいる限りはプライベートでも仕事のことは忘れることは難しいかもしれません。
まとめ
医療従事者に限らず、社会人の特に20~30代の若い世代は将来に向けての貯蓄が重要です。
そのためには、支出の大部分を占める住居費(家賃)をどれだけ安く抑えることができるか?が重要となります。
しかし、社員寮にはメリットだけでなくデメリットも存在するため、そういった意味ではお金を取るかプライベートを取るかといったところは難しい選択になりそうですね。
コメント