2022年4月からの『雇用保険料の2段階引き上げ』をわかりやすく解説

医療従事者【働き方】

 

 

 

政府は2月1日の閣議で、雇用保険料率の引き上げを盛り込んだ雇用保険法改正案などを決定しました。

 

今回の改正案では保険料率を2段階に分けて引き上げていくことが盛り込まれています。

 

 

令和4年度の雇用保険料率増加の改正で、我々の収入はどれくらい変わるのでしょうか?

 

 

今回は、2022年4月からの『雇用保険料の2段階引き上げ』をわかりやすく解説します。

 

 

2022年4月からの『雇用保険料の2段階引き上げ』をわかりやすく解説

 

 

 

まず結論

 

 

・サラリーマン(会社員)は2022年10月~雇用保険料の負担率UPする
・月収20万円の場合は月400円、月収30万円の場合は月600円の負担増
・賞与額に掛かる雇用保険料も同様に負担増

 

 

 

 

 

現在の雇用保険の負担率は?

 

 

現在の雇用保険料の負担率は、労使折半と言って事業主(企業等)と労働者(個人)が半々ずつ負担する形となっています。

 

 

〇労働者負担は0.3%
〇会社負担は0.6%
〇合計で0.9%となっています。

 

 

 

出典:厚生労働省HP

 

しかし、これが4月に0.95%、10月に1.35%へ2段階で引き上げられます。

 

 

 

雇用保険法改正案のポイント

 

 

 

 

労働者に影響があるのは2段階目の引き上げから

 

 

 

まずは、2022年4月~9月の間に会社負担の0.6%➡0.65%へUPします。つまり会社員にとっては影響はありません。

 

ここからが会社員は要注意です。

 

2022年10月~2023年3月のうちに労働者負担0.3%➡0.5%に上がります。

更に会社負担が0.65%➡0.85%へ上昇します。

 

 

 

 

なぜ雇用保険料が上がるのか?

 

 

 

 

新型コロナウイルス感染拡大で雇用調整助成金の支給額が膨らみ、枯渇した財源を補うためです。

 

また、コロナの影響で失業者が増えることによって失業給付の受給件数が増えていることも原因の一つです。

 

 

 

給与にどれくらい影響するのか?

 

 

 

 

 

会社員の雇用保険料増額はいくらになるのでしょうか?

 

2022年10月以降の労働者負担0.5%で計算すると以下になります。(賞与なしの場合)

 

 

 

 

現在の雇用保険料から月収20万円の方は月400円、年間4,800円増額、月収30万円の方は月600円、年間7,200円増額されます。

 

 

改正前と改正後を比較し、増加分は微々たるものですが、1ヶ月分の昇給額をゴッソリ持っていかれていると考えると痛い出費です。

 

 

 

 

 

賞与の雇用保険料計算方法

 

 

 

 

 

 

賞与にかかる雇用保険料は、賞与支給額×保険料率(被保険者負担の率)により算出します。

 

雇用保険料計算の際は、1,000円未満を切り捨てずに保険料率を乗じます。

 

また、保険料徴収の対象となる賞与額の上限は設けられていません。

 

つまり、賞与に関しても月収の雇用保険料増加分と同額の負担増となります。

 

 

 

 

 

 

会社員は増税・保険料率増の狙い撃ち

 

 

 

 

 

今回の雇用保険法改正法案を見て、『なんだ、たった0.5%で年間数千円しか増加しないのか』と考える方もいるかもしれません。

 

しかし、この保険料率微増で済んだ理由は、与党内で今夏の参院選前に負担増を求めることに慎重論が広がり、4月の引き上げ幅を抑えたに過ぎません。

 

選挙がなければ引き上げ幅がもっと大きくなっていた可能性があります。

 

 

 

会社員は国から税金・社会保険料などが前もって源泉徴収され節税方法が少ないため、格好の餌食になってしまいます。

 

将来的には、個人事業主として副業やフリーランスとして家計を守っていくことも必要かもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

まとめ

 

 

2022年10月から雇用保険料増に向けて月いくら程度の影響があるのか理解し、家庭の資金繰りを検討しましょう。

 

ただ、与党内で今夏の参院選前に負担増を求めることに慎重論が広がり、4月の引き上げ幅を抑えたことを考えると雇用保険料だけでなく、

 

コロナの影響でひっ迫する社会保険料や消費税などの増税も気にしなければなりません。

 

 

 

 

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