こんにちわ(‘ω’)ノゆとりPTです。
理学療法士を始めとする医療従事者全般に言えることですが、
『医療(リハビリ)技術を磨いてさえいれば、良い医療従事者である。』
この固定概念を学生の内から頭に刷り込まれており、臨床に出てからも
この言葉の通りに生きようとする方が多くいます。
しかし、そんなセラピスト(医療従事者)は時代遅れです。
2000年以降少子高齢化が加速度的に進み時代が求めるセラピスト像が変化しました。
今回は、時代が求める理学療法士のニーズの移り変わりとこれからのキャリアデザインを
解説していきます。
リハビリテーションの環境と時代の変化
医療情勢の変化
戦後の高度経済成長の波に乗り医療機関が多く設立される
1985年~1992年:
地域の実情により各都道府県ごとの一体の区域に必要病床数が定められ無尽蔵に病床を増やせなくなった
1992年~2000年:
専門性を生かして患者のニーズに答えるために地域医療支援病院や療養病床・一般病床の制度が導入された
介護情勢の変化
1970年~:高齢者の長期入院(社会的入院)が社会問題化
2000年:介護保険制度が開始され医療・介護分野の足並みが揃った
理学療法士と作業療法士の変遷
2000年の介護保険開始と回復期リハビリテーション病棟の誕生によりリハビリバブルが起きました。医師を超えるほどの高給取りのセラピストが多く出現したのです。
その背景には、リハビリをやればやるほど高い保険点数でリハビリテーション料を算定でき、現代のように算定期限が決まっていなかったことがありました。
しかしそのようなリハビリバブルは儚く散ってしまいます。
医療保険リハビリテーションに算定日数上限が導入され、介護保険にリハビリテーション加算が新設。
回復期リハビリテーション病棟にP4Pが導入。これにより。在宅復帰率や機能改善の程度などの成果に応じて高い診療報酬が支払われることになった。
要介護被保険者のリハビリは医療保険から介護保険を用いたものへの移行が推奨。
地域包括ケアシステム構築への取り組みが開始。回復期リハビリテーション病棟ではさらに厳しいP4Pを突き付けられ従来の形でセラピストを雇用できなくなった。
急性期・回復期・慢性期の機能分化が明確化され、地域包括ケア病棟も誕生。理学療法士と作業療法士はリハビリだけでなく病棟マネジメントやチーム医療の推進が必須となった。
セラピストは、退院支援のためのADL状況把握、予後予測、在宅評価、福祉用具の提案、介護事業所との連携を求められた。
求められてきたセラピスト像の移り変わり
1960年~1990年 技術を追い求めたセラピスト
潤沢な財政基盤に支えられリハビリテーションのアウトカムや効率性を求められることはなく
国内のリハビリテーションに関する教材が少なかったため、海外からの知識や技術を模倣し
純粋に技術のみを追求する時代でした。
1991年~2010年 科学的根拠に基づくリハビリテーションを実践するセラピスト
養成校が乱立し、セラピストの数が爆発的に増えていきました。
高齢化や医療費の削減で根拠のある医療を通じて効率化を求められた時代です。
2011年~現代 治療介入以外の様々な技術を必要とされるセラピスト
社会保障に限界が見え隠れし始めました。
セラピストは個別リハビリテーションだけでなく、組織や地域の課題を解決する能力
多職種連携、活動と参加への介入、事業立案などの多岐にわたって必要な能力の幅を要求されました。
2040年~ 一部のセラピストのみが生き残る時代に突入
高齢者の減少が予測されています。
それに伴い過剰供給でパンパンに膨れ上がったリハビリ市場は生き残りを賭けたサバイバルの戦場になります。
高齢者の減少に伴いリハビリテーション技術の提供だけでは仕事は減少していきます。
まとめ
これまで求められていた技術とこれから求められる技術は変化していきます。
特に理学療法士・作業療法士は生き残るために時代の変化に応じた知識・技術の習得が重要です。
しかし!!
リハビリ技術を売りに講習会や情報商材・オンラインサロンなどを購入・入会させようとする不安に付け込む輩もいます。
これからの時代、理学療法士1本で生きていくのは非常に危険であると考えます。
その理由と対策はこのブログから(‘ω’)ノ
キャリアデザインを積むために転職時はキャリアアドバイザーを利用しましょう。
今回のブログ記事は以下の書籍を参考にしております。一度読んでおいて損はない一冊です。
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